11月, 2015年

昭和は遠くになりにけりーー小林昌三

2015-11-30

“挑戦するシニア” みなさま へ

昭和の名女優 原 節子さんが95歳で 9月5日亡くなられた と報道された。

ご存じの様に、品のよい、目鼻立ちのハッキリした日本人離れした 美人女優さんでしたね。
私達の世代で まだ 訃報を聞かないのは 八千草 薫さん、香川京子さんぐらいになってしまった。

戦後間もない頃、『青い山脈』 『東京物語』 で一躍有名になった。当時の映画館は バラックに毛の生えた程度のお粗末なもの、それでも  夢中になって観たものである。

東京都心には 都電が、地方には市電が走っていた時代である。
吾等の年代の方なら お分かりと思うが、 都電の ⑩番 渋谷ー三宅坂経由ー九段上ー須田町
⑫ 番は 新宿ー四ッ谷-市ヶ谷ー神保町経由 岩本町 駅まで。共に 一両編成、朝晩はほぼ満員
状態だった。

その後、確か 昭和40年(1965)頃だったか(?) 線路が アスファルトで埋められ、都電は廃止になり、車社会に 変わった。 た だ、都内では 今でも 一箇所だけ 早稲田あたりから 池袋あたり
まで 都電が走っているらしいが・・・・。

もちろん 山の手線、京浜東北線、中央線、湘南電車、横須賀線 などは 当時から走っていたが、車両も今日ほど キレイでなく、停発車時 刻も 今ほど正確ではなく、走行間隔もやや 長かった様に思う。 冬の寒い時期は オーバーコートを着込んだ乗客を電車に押し込める 押 しや が各駅に居て 活躍したものである。

映画では 池部 良・長谷川一夫・佐田啓二・鶴田浩二・高田浩吉・高峰三枝子・高峰秀子・田中絹代・森 光子・浪花千栄子・青山京子・香 川京子・八千草 薫・久我美子・三田佳子・山田五十鈴 ・佐野周二 等など (敬称略)。

歌手では 美空ひばり・江利チエミ・雪村いずみ・村田英雄・ダーク・ダックス、デユーク・エイシス、春日八郎、霧島 昇・藤山一郎・淡谷 のりこ・北島三郎・青江美奈・ちあき なおみ・フランク・永井、石原裕次郎、ペギー・葉山、石井光子、芦野 宏、岸 洋子、美川憲一 等 など。(敬称略)

ラジオで 『鐘が鳴る丘』 『君の名は』 『次郎物語』 が放送され、夢中で 時間になると家族揃って聴いたものである。
白黒TV 放送が始まり、力道山が 大活躍、TV が普及しておらず、電気店の前には 黒山の人だかりだった。新幹線が走り、東京オリン ピックが開催され、 TVが急速に普及し始めたのは 確か昭和37~39年頃ではなかったか?

カラーTV放送が始まり、コンピューターが普及した始めたのも同じ頃、パソコンは 昭和40年(1965) から 生産が盛んになり、家 電各社がシェア競争に走った。 勿論、スマホなどはなく、トランシーバーが連絡手段だった。

平成も 早くも 27年が過ぎ、もうじき 28年目になる 今上天皇も 80歳を超える年齢になられ、今や 昭和は遠くになりにけ り 隔世の感 がある 今日昨今である。

昭和の大女優 原 節子さんの 訃報から そんな 昔のことを思い出しています。

豪ヒマ人  より

低所得者対策ににならない軽減税率ーー11月の勉強会報告

2015-11-29

11月の勉強は25日、「消費税の軽減税率ーーどんなものが望ましいか」をテーマに開かれました。しかし、「軽減税率の効果には疑問が多い」「果たして、逆進性の緩和や低所得者対策に役立つのか」という意見が最初から続出して、中身についての本格的議論には至りませんでした。
そこで、本日は、勉強会の報告ではなく、議論を聴いた結果、早房が軽減税率について考えたことを小論文の形で提供させていただきます。

低所得者対策にならぬ軽減税率案

自民・公明両党は消費税を10%に引き上げる際に軽減税率を導入することに同意したものの、対象商品の範囲をめぐって対立している。軽減による税収減を4000億円以内に収めたい自民党は生鮮食料品に限定を主張しているのに対して、公明党は「生鮮食料品+加工食品」に固執している。国民にとって、どちらが望ましいのだろうか。

一般的に、軽減税率は消費税の欠点である逆進性(低所得者の税負担が高所得者より重くなる)を緩和するために導入するとされている。しかし、厳密に分析すると、所得に占める消費税支払額から見た「軽減率」では低所得者が得をするが、軽減の「絶対額」では高所得者が得をしている。軽減税率の導入によって、どちらが得をするかは明確でない。

にもかかわらず、消費税を採用している国の大部分では、軽減税率は人気がある。ちなみに、欧州連合(EU)28か国中、23か国が軽減税率を導入している。このことから、軽減税率は「経済的産物」ではなく、「政治的産物」といえるだろう。

今日、日本でも同じ現象が起きている。マスコミのインタビューに対して、国民の大多数が「軽減税率の対象は広い方がいい」と答えている。確かに、低所得者は少しでも支出の少ないことを望むだろう。だが、軽減税率によって税収の目減りが大きくなると、政府が消費税率全体のさらなる引き上げを目論む可能性のあることを、国民は忘れてはならない。

こう見てくると分かるように、多くの国民にとって、自民と公明の案は「どっちもどっち」ということになる。両方とも逆進性を緩和する方法にも低所得者対策にもならないからだ。民主党政権であった3年前、自公両党も賛成して成立した税制抜本改革法には、逆進対策として軽減税率のほか給付付き税額控除、総合合算制度が明記された。ともに低所得者対策で、給付付き税額控除は支払った消費税を控除ないし返還する仕組み、総合合算制度は医療や介護、保育の自己負担を個人ごとに合計し、上限を設けるシステムである。これらの方が軽減税率よりよほど優れている。当面は軽減税率で痛税感を緩和するとしても、近い将来、まともな低所得者対策に転換すべきである。

自公両党が対立している「生鮮食料品だけを対象にする」か「加工食品を加える」かについては、どちらでもいいが、税の減収額を多くした結果、予定していた社会保障政策を一部、取り止めにしたり、国債発行額を増やすことがないようにしなければならない。

                                     (早房長治)

シニア世代とシンプルライフーー小林昌三

2015-11-26

“挑戦するシニア” みなさま へ

Nov./23 か Nov./24 の フジTV ニュース番組で『ミニマムリストの生活』 が紹介されていた。
ご覧になった方も多いと思うが、一家四人(夫婦・子供2人・・・中高生の男子)が東日本大震災を
きっかけに 余分な物を処分し できる限り少なく 必要なものだけの生活 に切り替えた と。

映像は 住んでいるマンション(?)中の様子をビデオで放映していたが、居間・子供部屋・主人の居室など実に 見事に物が少な い の で正直 ビックリした。まるで たった今 引越しが終わったみたいに何もないに等しい 位。 シ ンプル・ライフ実現の為、この一家は車まで処分したとか。

我々シニア世代は 終戦後 モノのない時代を過ごして来た為に「モノを捨てる」 決断がなかなか出来ないこと 多くはないか? 知ら ぬ間 に・気がつかないうちに モノが増えている・溜まっていないか?
私事で 恐縮ながら 自分達の生活を振り返ってみた・・・・喜寿年齢となり、あの世が 遥か彼方(?)に見え隠れする 現 在、 我々シニア世代こそ シンプル・ライフが必要 ではないだろうか?

夫婦二人の日常生活で、本当に必要なモノは 何であろうか? 整理・整頓は 万が一の時にも備え
常日頃から 心がけたいが、イザ 捨てる・処分する となると、それぞれの モノに様々な思い出や
愛着があり、思い切って処分する決断・決意が しにくい状態のままになっている。

数年前だか 『整理整頓する方法』 など著書が ベストセラーになり、小生も何冊か購入、目を通し、
「捨てる・処分のヒント」 など 読んで感心したが・・・・『では どこから手をつけるか』 となると、何だ かんだと 理屈を並べ  結 局 「モノをしまっておく・とっておく」 ことで終わってしまう。

今、日本は 物不足時代から 物余り時代に移り、経済も 生産不足から 過剰生産に移行している
のは 皆さん ご承知の通り。 
高度成長期は とっくに過ぎ、生産調整ー在庫処分 を経て 需要・供給のバランスがとれる時代となった。 我々シニア世代も そうい う  経験・体験を経て 仕事第一線を離れ、年金生活に変わってきたのは 毎日のニュースを見るまでもない。今後 高齢化社会で 80~90  歳に 向けて 快適に日々を過ごすには 出来る限りのシンプル・ライフ を心がけ 余分なモノ(と思われる) の処分 を
足・腰が立つうちに、ボケが始まる前に 心がけたいものである。

豪ヒマ人  より

寿命100歳時代の生き方ーー守山淳

2015-11-16

時々頂く「国際派日本人養成講座」と題するメルマガで見つけた「寿命100歳時代の生

き方」を御紹介します。

■ 2045年に平均寿命は100歳に到達しているだろう:

平成26年の日本人女性の平均寿命は86.83歳で3年連続世界一を達成した。男性は

80.50歳で4位から3位に順位を上げた。長寿国として世界に誇れる記録である。

「いくら寿命が延びても寝たきりの状態では」と思う読者もいるだろうが介護が不要で日

常生活に支障なく自立して過ごせる「健康寿命」でも女性75.56歳、男性71.11歳

と男女とも日本が世界一であることを米国の研究チームが発表している。

厚労省は平均寿命が延びている理由として「がんや心臓病、肺炎、脳卒中などによる死亡

率が改善したことが要因」と分析し「医療技術の進歩や健康志向の高まりに伴っ『今後も

平均寿命は延びる余地がある』としている。いったい寿命がどこまで延びるのかという疑

問に近い将来、平均寿命は100歳に到 達するという予測がアメリカでなされている。

「そんな、馬鹿な」と思うかもしれないが論より証拠、日本人女性の平均寿命の伸び具合

を見て貰いたい。大正14(1925)年:43.20歳、昭和40(1965)年:72.92歳、

平成14(2014)年: 86.83歳。

近年ガン研究が急速に進展し再生医療技術の劇的な進歩で様々な臓器が再生・移植できる

ようになりかつ老化そのものを遅らせる技術も生まれつつある。世界の多くの研究者が

「2045年に平均寿命は100歳に到達しているだろう」と予測している。

■「働いてない人は目が死んでいる」:

平均寿命100歳の時代となると20歳から40年働いて60歳台で定年を迎えてもあ

と30年ほども時間がある。余生というには長すぎる時間をどう活用するか、考えなけれ

ばならない。世界トップの長寿国としてそのお手本を示す責務が日本にはある。

幸い我が国には長寿社会での生き方を探求している企業がある。60歳以上の高齢者の人

材派遣業を行っている、その名も「高齢社」である。同社の社長・上田研二さんはあるス

ナックのママさんの「働いているかどうかはひと目で分かる」「働いてない人は目が死ん

でいる」という言葉を紹介している。定年退職後の半年位は「定年万歳」と旅行、ゴルフ

カラオケなどで楽しく過ごす人もいるが半年もすると暇を持て余すようになり「毎日が日

曜日」の生活に飽きてくる。運動量が減ることもあって体重が増え体調が悪くなる。

いつも家にいることで家族からも邪魔者扱いされる。孤独を感じ「生きがい」が欲しくな

ってくる。これらの不安を一気に消し去ってくれるのが働くことだと上田さんは指摘する。

上田さんは東京ガスの孫会社で社長をしていたがガス機器や水回り設備の点検・修理など

の技術を持った人々が定年後も働く意欲満々なのでこういう人々に活躍の場を提供しよう

と新たに会社を作った。東京ガスの多くの幹部も「これからの高齢化社会にも寄与するこ

とだから」と後押ししてくれた。平成12(2000)年に60歳以上の社員30名で高齢社

をスタートさせた。さらに高齢の女性にも家事代行サービスの仕事を提供しその後も派遣

業務の幅を広げてきた。高齢の派遣者を受け入れる側も「仕事を丁寧にきちんとやってく

れる」「高齢の方でも元気に働いている姿を見ると周りも刺激を受ける」と好評だった。

上田さんは誰かに会ったら必ず「何かありませんかね」と高齢者の仕事の需要がないかを

聞く。「こういう仕事、やらせてもらえませんか」と自分から提案する。人手を欲してい

る職場と仕事が欲しい高齢者がきちんと出会っていないのが現状だと上田さんは指摘する。

高齢社はそんな現状を変えようと挑戦している。

そんな実例を紹介しよう。

■まずは朝の掃除から:

 高田圭子さん(65歳)は父親の介護のために57歳で早期退職した。60歳の時に父

が亡くなり第二の人生を謳歌しようと1年間、デッサンやアートワークショップに通った。

しかし年金だけでは生活は厳しいのでできれば好きな絵を活かして働きたいと思った。

地元のハローワークに通ったものの60過ぎで絵を活かせるような求人は見つからなかっ

た。そんな時に知人が高齢社を紹介してくれリフォームの会社で1年契約のパートして働

けることになった。高齢なのに簡単に勤め先が決まって正直驚いた。その会社は若いスタ

ッフが多く活気があった。高田さんは何からやったらよいのか判らないのでまず自分でで

きることとして朝の掃除から始めた。「それをやっちゃうとあなたがずっと掃除係になる

よ」と親切心から忠告してくれる人がいた。しかしみんなが気持ちよく仕事できるならそ

れでもいいと思い、やはりずっと掃除担当になったが後悔はなかった。それに加えて苦情

を言ってくるお客さんや難しいお客さんの対応は自ら進んで引き受けた。若い社員がスト

レスを受けるより人生経験のある自分の方が対応も容易だと考えたからだ。さらに手書き

でリフォーム後のパース(完成予定図)を描いてやると見積もりの際に役立つと皆が高田

さんに依頼するようになった。翌年にはパソコンでパースを描ける人が転入してきたので

2年で契約終了となったが最終日には真っ赤なバラの花束を職場のみんなからプレゼント

され、温かく見送ってくれた。充実した2年間だった。

■「そんな今の自分が一番好きです」:

 次の仕事も高齢社がすぐに紹介してくれた。段ボール構造を利用したフスマのメーカー

で企画提案のできる女性が欲しいとの要望だった。高田さんは手書きの紙芝居のような絵を

描いてお客さんに商品を紹介することを提案した。社長もそのアイデアに乗ってくれて一緒

に考えたりアドバイスをくれた。営業担当の人々からも「お客様に分かりやすい」と好評を

得た。社長は妥協のない人でまだまだ満足はして貰っていないが高田さんは社長が満足する

まで続けようと思っている。ある時高田さんの席の後ろに家電店の大きな箱が置いてあった。

社長がニコニコしている。開けてみると中から出てきたのはパソコンとペインターソフト。

手書きの味わいも良いが修正のたびに高田さんが苦労しているのを知っていてパソコンなら

そんな手間が省けるのではないかと社長は考えたようだ。「どうかなって思って買ってみた。

使えなくても全然大丈夫。これで遊んでいいんだからね」。最初は正直な所「参ったなあ」

と思ったがこういう機会を与えて貰って「なんて幸せなんだろう」と思い直した。「社長に

応えたい」と奮起して自宅で練習するために同じパソコンとソフトを買った。「そんな今の

自分が一番好きです」と高田さんは語っている。

■70歳で介護施設に就職:

 熊野忠孝さん(76歳)は現役時代は商社マンとして海外を飛び回っていたが63歳で定

年退職、その後商社時代に付き合いのあった会社で66歳まで働きさらに70歳までは週1

日の契約で別の会社の相談役をしていた。残りの6日間はやる事がなくいつか中国史を学ん

でみたいと思っていたので図書館通いも始めたがだんだん足が遠のいてしまった。大の甘党

なので饅頭や大福を食べながら朝からテレビを見ていると体重がみるみる10キロ以上も増

えてしまった。「体は重いし腰は痛いし困ったな」と思っているところに昔の職場の後輩で

介護施設を立ち上げた所長が熊野さんを入居対象者として勧誘しにきた。もちろん入居する

気はまるでなかったが「とにかく痩せたい」と思っていた所に「うちで働いたらすぐ痩せま

すよ」の一言。それから熊野さんは福祉専門学校に通い70歳手前でホームヘルパー2級と

在宅介護の資格をとって水曜から日曜までの週5日、介護施設で働き始めた。仕事の内容は

日帰りのデイサービス利用者の食事介助、入浴やトイレ介助を中心に施設内の清掃や厨房で

の皿洗いと何でもこなした。現役時代は一切家事をしてこなかったのですべての仕事が初め

てだった。入居者の抱きかかえ方、背中の洗い方などで「そんなんじゃダメだ」と叱られれ

ば「日本一の三助になろう」と努力し褒められればとても嬉しかった。朝5時に起きて通勤

2時間、施設には7時半に着いて夕方5時半過ぎまで働く。万歩計で計ると毎日1万4~5

千歩も歩いていた。わずか半年でかつての体重に戻った。

■「今日も一日お疲れ様」:

 施設の仕事は人対人だ。仕事だから相手も遠慮しないしごまかしは効かない。入居者は80

代が中心で70代の熊野さんが出勤すると「おじいが来た、おじいが来た」と喜んでくれる。

元魚屋さんや元パン屋さん、元校長がいたりで元商社マンの熊野さんの知らない世界の話が聞

けるのはとても新鮮だった。熊野さんも商社マン時代に全国あちこちで仕事をしていたので、

それを話す。日々の仕事に加え「先生」役も始めた。「五七五の会」と称して川柳のような

5・7・5のリズムの詩を入居者の人たちと作る。「梅」「節分」「春」などと題を出してみ

んなの前で発表して貰う。レクリエーションに参加することを頑なに拒み続けていた男性がい

たが「梅で一句!」と声をかけたらその男性はつい乗せられて一句すらすらと書いた。それを

褒めるといつも怒ったような顔つきをしていたのにとても嬉しそうな表情になった。以後積極

的にレクリエーションに参加してくれるようになった。一日の仕事の後には一杯の缶コーヒー

を飲む。「今日も一日お疲れ様」という自分なりの儀式でこれが今、一番の幸せの瞬間だ。

介護の仕事は決して楽ではないがやればやるほど手応えがある。奥さんとの仲もとても良くな

った。熊野さんはそんな今が一番幸せだと感じている。

■「定年後に働くと、いいことずくめ」:

 高齢社の社長・上田さんは「定年後に働くといいことずくめだ」と言う。まず健康にいい。

働くことで元気になる。熊野さんは毎日1万4、5千歩も歩いて働くことで半年で太りすぎを克

服した。適度な緊張感と責任感が元気な体をつくり健康寿命を延ばしてくれる。第2に働いて稼

いだお金はいい「お小遣い」になる。貯蓄を取り崩して遊ぶことには抵抗を感じる人が多いが自

分で稼いだ金は孫に何か買って上げたりゴルフにも気分良く行ける。第3に「生きがい」を感じ

られること。遊んでいるだけでは自分がこの世からいなくなっても誰も困らない。職場で頼りに

されることで自分自身の存在意義を感じることができる。社会にとっても少子高齢化で人不足に

なったりまた農業や介護など若い人が行きたがらない分野がある。そういう分野で高齢者が進ん

で仕事をすることで社会への恩返しにもなる。

■体が動くうちは働いて世の中のお役に立つことが幸せ:

 我が国は長寿社会として世界の最先端を走っているが同時に我が国の文化伝統には長寿社会に

適した労働観がある。キリスト教文化では労働とは知恵の木の実を食べたアダムやイブが神から

与えられた罰とされている。だから早く金を貯めて退職し気ままな余生を送ることが夢になって

いる。そのため働かない余生がいかに虚しいか、という事に気がつかない。欧州ではまだ伝統的

な家族制度が根づいていて老人は孫の世話など家庭内の出番があるから良いがアメリカでは仕事

もなく家族からも切り離された老人が寂しく公園で時間をつぶしている。筆者もアメリカに留学

した頃、歓迎パーティで出会った老婦人から初対面なのに「ぜひ遊びに来てくれ」と懇願するよ

うな顔つきで誘われて返事に窮したことがあった。家族も仕事もない余生とはかくも寂しいもの

なのだなと感じたものだ。それに比べれば我が国は高天原の神々でさえ田畑を耕したり機織りを

したりして働いている。体が動く限りは働いて世の中のお役に立つことが幸せなのだというのが

我が国の労働観である。こういう社会では商社マンとして功成り名遂げた人が70歳から介護の

仕事についていても尊敬されこそすれ誰も軽蔑したり不思議がったりはしない。60過ぎの老婦

人が仕事に役立てようとパソコンと悪戦苦闘していても職場で応援されることはあっても、から

かったりする人はいない。

この崇高な労働観が伝統文化として根づいているのが日本社会の美風である。その美風をますま

す広めて100歳になっても世の中のお役に立つ仕事をすることが幸福だという生き方を多くの

国民に実践して貰いたいものだ。そんな「寿命100歳」時代のお手本を世界に示す事は国際世

界に対する貴重な貢献となろう。

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 守 山  淳 経営コンサルタント オフィス J.M.代表
   〒107-0062 東京都港区南青山3-12-12 南青山312ビル 604号室
   携帯電話 : 080-1075-6266   FAX : 03-6459-2112
   E-MAIL: jun1207@abox2.so-net.ne.jp

URL: http://officejm.com/

自宅: 〒107-0062 東京都港区南青山4-15-16-301

      電話・FAX: 03-3796-5566

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アウンサンスーチーさんとNLDの今後に期待するーー小林昌三

2015-11-16

“挑戦するシニア” みなさま へ

報道によれば 11月8日(日)の ミャンマー(ビルマ)民政移管後 初の総選挙で野党(NLD)が圧勝し、党首の アウン・サン・ スー・チー氏が 勝利宣言をした。

この女性政治家は 軍事政権により 「キケン人物」 として 自宅軟禁状態10年以上されたり、長年
ひどい仕打ちを受けながら 、ミャンマー民主化の為に、決して負けず・くじけず・諦めず、自己の 信条・信念を曲げず 野党 NLD(国 民民主連盟) 党首として頑張り続け、ついに選挙で勝利した。

今後 ミャンマー5千万人国民のために 民主化政策をすすめ、国の発展と繁栄に実力を発揮するものと期待しています。
他国の事ながら、アウン・サン・スー・チー女史に大拍手、大喝采を送りたいと思う。

これから 日本からの投資にも拍車がかかり、多くの企業が更に 進出するものと思慮します。

第二次大戦中 一時 日本が占領した時期もあったが 日本ービルマ(ミャンマー)の関係は 常に良好で 日本に対し、好感をもっているビ ルマ人が 未だに沢山居ると聞いている。

『ビルマ型社会主義』 と呼ばれる 統制・鎖国経済体制を BSPP(ビルマ社会主義計画党)が取ったため、経済は停滞し、国連から  1987年 最貧国に指定 された。 1988年 反政府運動が拡大、軍部がクーデターで政権を握り 暴動を武力弾圧。以 降 軍事政権が続き 上記 アウン・サン・スー・チー氏(NLD国民民主連盟) を自宅軟禁、軍政反対の政治家を 弾圧し続けてきた。

議会の1/4 議席が 軍事関係者に割り当てられる等 不平等な政治家が行われる中での 民政移管後の 初めての総選挙だったが 見事に NLDが 全国で圧 倒的多数の得票で勝利する模様。

今後 憲法改正や 経済政策のやり直し、外交関係の建て直し 等など 大きな課題が山積しているが、アウン・サン・スー・チー女史の率い る NLD が自信をもってミャンマーの民主化政策を推し進めるものと考える。
軍事政権により 永年 忍従を強いられ 自由と平等の尊さ、有難さを知ることなく、知らされる事なく
じいっと我慢にガマンを続けてきた 国民に ようやく春が訪れそうな様相である。

この民主化の象徴として、ミャンマー国民や世界の注目を浴び話題になってきた アウン・サン・スー・チーNLD 党首の今後の 大活躍に 大いなる期待をしたい。 
経済的・社会的 発展に立ち遅れてきた ミャンマー(ビルマ) がアジアの有力な大国として世界に
認められるのは 時間の問題であろう。

日本も この 『これから発展する国ミャンマー』 を全面的に サポートし応援したいものである。

豪ヒマ人   より

マイナンバー制度についてーー福井義夫

2015-11-12

1.結論
 マイナンバー制度導入が始まることになった。この制度の確立により国民生活上い  ろいろな利便性が語られている。本当になにが起こるのであろうか。マイナンバー制度の利便性の一つに、マイナンバーカードを一枚保有することにより個人的認証が容易になるとされる。しかし、我々各個人が個人的認証を求められることは度々生じることではなく、又、既に個人的証明のためには、パスポート・運転免許証・健康保険証などにより、何不自由なく可能でありカード一枚とする必然性は特に認められない。更に、将来マイナンバーカードによりクレジットカード・交通機関への利用など利用範囲が広がるとも言われているが、これらは既に日常生活上普通に利用されていて、改めて変更の必要もあるまい。それよりも、マイナンバーカードの紛失によりいかなる面倒が生じるのか、マイナス面も考慮するべきであろう。
“地獄への道は善意で敷きつめられている”という諺もある。
つまるところ、マイナンバー制度の主目的は、近き将来我が国を監視・管理社会と  する、特に国税庁による国民資産のフローとストック両方の主要な部分の捕捉を可能  とし、税収入を増やすことにあるのではないだろうか。但し、巧妙な手段で脱税をしている富裕層や企業、自営業者などを摘発し租税特別処置法を見直すのでなければ、社会全体にこの制度導入のために莫大な費用(約3兆円とも言われている)をかける意味は無いであろう。
又、本当にこの制度が必要なものかどうか国民的議論が必要ではなかったかとも思う。諸外国の事例も検討してみるべきかも知れないし、制度を取り止めた国もあると聞く。仕掛けられれば猪突猛進的国民性を持つだけに気懸りではある。今更一億総活躍でもあるまいに。
とにかく、制度の運用には公正、公平を旨とし格差の少ない住み良い国となる様運営されることを願うのみである。

2.マイナンバー(個人番号)と、マイナンバーカード(個人番号カード)の用途は全く
  異なる。導入当初は、個人にとっての利点は殆どなし。

3.マイナンバー(個人番号)
  1)日本国に住民票を有する全ての個人に、無作為に12桁の数字が割り振られる。
家族連番なし。 番号は不変(80年)
2)マイナンバーの利用範囲は法律により限定される。
  3)利用範囲は下記の3分野のみ。
    イ)社会保障: ・健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得・喪失届
           ・健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届
           ・健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額算定基礎届
           ・健康保険・厚生年金保険被保険産前産後休業/育児休業等取得者
            申出書・終了届
           ・国民年金第3号被保険者関係届
           ・雇用保険被保険者資格取得届
           ・雇用保険被保険者資格喪失届/氏名変更届
           ・児童手当の受給
           ・生活保護の受給
           ・介護保険の受給
           ・その他
    ロ)租税:   ・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
           ・給与所得者の保険料控除申告書、兼配偶者控除申告書
           ・給与所得者の源泉徴収票、給与支払報告書
           ・退職所得の源泉徴収票、特別徴収票
           ・住民税給与支払報告書
           ・賞与支払届
           ・報酬料金、契約金及び賞金の支払調書
           ・不動産の使用料等の支払調書
           ・配当・剰余金の分配及び基金利息の支払調書
        ・厚生年金未加入企業の摘発(租税絡み)
         現在所得税の源泉徴収をしている企業・事業所は250万カ所あり
(国税庁)一方厚生年金を納めているのは180万カ所(日本年金機
構)その差70万カ所の中に加入逃れが多数ある。但し、従業員5
人未満の企業では、法人から個人事業主に変更すれば、加入は
まぬがれる。
           ・その他
 ハ)災害:   ・被災者の生活再建支援金の支給
        ・その他
  4)各種給付手続きなどに必要な、所得証明書などの添付書類を、番号利用により省
    略できる。
  5)通知カードを紛失した場合
    紛失届を警察に出す   「受理番号」を受け取る     市町村窓口で再発行
    手続き    500円
     ナンバーの変更は基本的には不可。原則一生不変である。但し、市区町村長が
    不正使用される恐れを認めた場合は変更できる。

4.個人番号カード
個人カードの取得は任意である。入手を希望する場合には、申請書の裏に顔写真(運転免許証と同様)を貼って送付する。
個人番号カードは公的個人認証が目的であり、このカードによるマイナンバーのや  りとりは一切なし。とは言いながらカードの裏面にはマイナンバーが記載されること  になっているのは矛盾しているのではないだろうか?注意していないと誰にでも見ら  れてしまう。
1)ICチップに個人情報を記入し「電子証明書」機能を持つ。マイナンバーは記憶されていない。
   2)「電子証明書」機能ではマイナンバーは使用しない。
   3)「電子証明書」には、基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)を記録し「署    名用」と「利用者証明用」の2通りある。
    「署名用」は、文書を伴う電子申請に使用。
    「利用者証明用」には、上記4情報は記録せず、電子的な暗号と鍵を用いて本人
     認証をする。
   4)個人番号カードの有効期限
      20才以上 10年
      20才未満  5年
   5)暗証番号が必要:カードを受け取り時ICチップに記録する
    ・「署名用」:       英数字6~16文字
    ・「利用者証明用」:    英数字4桁(全く同じでも良い)
    ・「住民基本台帳用」:   英数字4桁(全く同じでも良い)
    ・「券面事項入力補助用」: 英数字4桁(全く同じでも良い)
   6)電子証明証の用途:・マイナンバーのポータルサイトにログインし情報閲覧する場合
                      ・パソコン上で電子証明書を使ったやりとりをする場合には、「利用者クライアントソフト」をダウンロードする必要有。
   7)個人番号カード裏面のコピーを採らしてはいけない。(シールなどで隠すこと)
   8)個人番号カードを紛失した場合;
     ・コールセンターに電話(0570-783-578)「利用停止処置」をとる。
     ・カードが見つかり利用再会したい場合には、市町村窓口で手続きをする。
     ・カードを再発行する場合には窓口で1,000円支払う。ただし、この場合番号
      が変更になるのかどうかは不明。

5.個人番号サービスの問題点
 他人の財布の中身を丸裸にする限り、恣意的な使い方をすることなく、誰にでも公平・公正に対処することが求められる。今の政府・官庁にそれだけの信頼性があるのであろうか。
  1)第一段階(2016年1月より)
   ・積立型・年金型・生命保険(約1.6億件)
   ・証券会社の全口座(個人約2,240万口座)
   ・銀行の投資信託口座(推定1,000万口座)
   ・100万円以上の国内入金、海外送金
  2)第二段階(閣議決定済、法案が通れば2018年より適用開始)
   ・銀行の預金口座(個人約8億口座)
    口座開設には個人番号カードの「電子証明書」機能の内「署名用」を利用する。
    オンラインバンキングには「利用者証明用」を利用する。
     贈与税逃れを封じる
     遠隔地預金の摘発
     その他
  3)第三段階(目下検討中)
   ・不動産登記情報(1所帯当たり、家計資産の内約7割が不動産)
   ・自動車の登録情報
   ・住宅ローン
   ・医療分野
   ・その他

6.安全・セキュリティ問題
  制度の運用上セキュリティ対策としては、
  1)マイナンバーのシステム・ネットワークは専用回線を使用し、外部には閉じて  いる。
  2)業務のために年金情報を共有サーバーに持ち出すことは認められている。
  3)分散管理と符合の受け渡しとすることによりセキュリティを強化する。その体制は、
   ・個人情報は各行政機関が分散して保管することにより、番号が漏れることによる個人情報の全てが盗み取られる可能性は低いとされる。(一部が盗まれることはあ
る?)
仮に番号が漏れても、それだけでは悪用されにくい。
   ・行政機関の間での情報のやりとりは情報提供ネットワークシステムを介して行う。その際は番号を「符号」に置き換えて行い番号の無い「匿名情報」のやりとりとなる。各機関ごとに使用する番号についての「符号」は、ネットワークシステムのみが知っていることになっている。
    セキュリティ体制としてはかなり堅固なものと言えるらしい。
  4)情報流出の可能性のある所は、地方自治体と民間企業が対象となる。
     日常業務でインターネットに繋がらない業務は殆どない。この段階での情報管理をいかに厳密にするかが課題である。対標的メール、内部犯行などへの対処、特にセキュリティシステムに投じるお金がない、規模の小さい事業者は要注意。
     ウイルスへの対応には「総合セキュリティソフト」が必要とされるが、使用している企業は、現状2割程度とされる。
我が国の企業数は約400万、内99.7%を中小企業が占める。現状セキュリティ対策完了は1.3%程度される。
企業は職員退職後7年間は個人情報等を保存する必要がある。(税金の関係らしい)
     勤務先からマイナンバーが漏れる恐れはある。番号法に罰則規定がある。
懲役最高4年以下
罰金最高200万円以下
但し、意図的なものでない限り罰則はなし。
  5)個人情報流出防止に関しては、システムの導入や担当人材の確保など企業の負担は非常に大きいと予想され、中小企業の一部で廃業が出る恐れあり。何等かの配慮が必要ではないだろうか。

                              以上

マイナンバー、当面、国民にとって利益なしーー11月の勉強会報告

2015-11-12

 全ての日本居住者に背番号をつける「マイナンバー制度」が来年の年明けから始まる。既に番号の通知カードが家庭や企業に郵送され始めている。政府は国民に個人番号カードを申請して受け取り、来年から使うように働きかけている。しかし、国民にとっては、はっきりした効用がない限り、面倒な手続きを経てカードを受け取る意味はない。また、政府、地方自治体、企業などによってマイナンバーのセキュリテーが守られず、大規模流出が起きたらたまらない。このような観点から「マイナンバー制度」を精査してみると、「今のところ、個人番号カードは申請しない方がいい」というのが私どもの勉強会の結論であった。

 個人番号カードの当面の効用は、これまで市役所や町村役場でしか交付されなかった住民票や印鑑登録証明書を近くのコンビニで受け取れるようになるくらいである。これも、全国一斉というわけではない。2017年になると、インターネット上の個人用ページ「マイナーポータル」が利用できるようになり、個人番号カードに含まれる個人情報を行政がどのように使ったか知ることができる。18年には、税の確定申告ができるようになる。しかし、国民にとって画期的に便利になる話ではない。

 17年半ばになると、国と地方自治体のシステムが繋がるので、引っ越した場合など、申請手続きがかなり減る。18年には、本人の同意が条件であるが、銀行口座とマイナンバーが結びつけられる可能性がある。さらに、その後には、運転免許証、パスポート、自動車登録の書き換えなど、様々な窓口に申請しなければならなかっ面倒な手続きが、オンラインで手続きできるようになることも検討されている。これらが実現すれば、国民にとって効用が増すが、手続きが必要なのは運転免許が原則5年に一度、パスポートは10年に一回に過ぎない。

 そもそも、政府が目論むマイナンバー制度の最大の狙いは、国民の所得と資産をより正確に把握し、課税額を増し、租税収入を拡大することである。したがって、マイナンバー制度の本質は「納税者番号制度」であり、国民の所得と資産を丸裸にすることなのだ。とはいえ、「納税者番号制度」が全面的に悪い制度かというと、必ずしもそうではない。長い間、課税の実態は「10・5・3(トーゴーサン)」などと揶揄されてきた。サラリーマンは所得を税務署によってほぼ完全に把握されているが、自営業者はせいぜい半分、農家は30%程度しか把握されていないことを表している。自営業者、農家や富裕層の所得と資産が100%把握されれば、税負担の公平化に役立つことは間違いない。国民の多くにとっては、所得・資産が丸裸にされるのを甘受するか、税負担の公平性を優先させるかという、選択の問題といっていい。ただ、選択に当たって、「納税者番号番号」を導入するためには、3兆円ともいわれる莫大な費用が掛かることも考慮しなくてはならない。

 「マイナンバー制度」には不可解な点が数多くある。謎ともいえる主なものを2つだけ挙げると下記の通りである。

 ● なぜ、番号を12ケタの長い数字にしたのか。12ケタにすれば約1兆の番号ができるが、人口約1億2千万人のためな   ら、9ケタで済むはずである。3ケタ分は何に使うのか、政府からの説明はまったくない
 ● 個人番号カードのICチップに記録されている個人情報は氏名、住所、性別、生年月日の4つであり、個人番号は含まれ   ていない。個人番号は個人番号カードの裏面に記されている。なぜ、こんなことをしたのか。他人に簡単に見られたり、   コピーされてしまう恐れがあるではないか。奇妙である。

 なんといっても、マイナンバー制度への国民の最大の心配は個人情報の流出である。行政機関の間での情報のやり取りでは、番号は符号に置き換えて「匿名情報」の形で行うので、安全性はかなり高いとされている。しかし、システムが全国的に、かつ、官民間でつながった場合、弱点は地方の小自治体と中小企業である。地方自治体でも豊かなところでは、ハッカー対策ができるが、予算の乏しい自治体ではそれができない。企業では、大小を問わず、従業員の所得控除の申請などのために、従業員全員のマイナンバーを集め、管理しなければならない。その場合、大企業はカネをかけて有効なハッカー対策を講ずるだろうが、貧しい中小・零細企業はそれができない。すなわち、マイナンバー制度は「蟻の穴から堤も壊れる」の喩のように、小さな地方自治体や中小・零細企業からの情報大量流出によって崩壊しかねないのである。

冒頭に述べたように、個人番号通知カードを受け取っても、個人番号カードは申請しない方がいい。しかし、通知カードは大事に保管しなくてはならない。新しい銀行口座を設けたり、投資信託を購入する場合に、銀行や証券会社から個人番号の提示を求められる可能性があるからだ。勉強会の最後に出席者全員が一致したのは、「いま、シニアにとって最も大切なのは、通知カードの保管場所を忘れないこと」であった。                  

(文責=早房長治。次回のブログに福井義夫さんによる、マイナンバー制度についての詳細な報告を掲載します。この勉強会報告以上に皆様にとって参考になりますので、精読して下さい。なお、私の地方出張などのため、福井報告と勉強会報告の掲載が遅れたことを、深くお詫びします)

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