3月, 2017年

3月14日から「子供と若者のための出張歴史教室」を始めますーー早房長治

2017-03-04

「挑戦するシニア」が「子供と若者のための出張歴史教室」を始めます

「シニアも社会貢献しよう」を合言葉に約300人が集う「挑戦するシニア」(代表理事・早房長治)は、いよいよ3月10日(金)から「子供と若者のための出張歴史教室」という新しい事業に着手します。皆さん、ご存じのように、我が国では、第2次大戦後、小学校から高校まで、太平洋戦争を含む近・現代史をほとんど教えていません。このままでは、子供と若者は戦争とは何かを知らないだけでなく、最近、現実味を帯びてきた憲法改正問題など考えようもないでしょう。私ども、民間のシニアが「戦争の体験を伝え、歴史を老若一緒にに考える」という困難な事業に取り組むことに踏み切ったのは、このような理由からです。

最初の「出張歴史教室」は10日(金)、13日(月)、14日(火)の3日間に4時限行われ、5人の仲間が「戦争の語り部」を務めます。見学、応援は自由ですから、できるだけ多くの方が会場にお出でになることを希望します。

時刻表と担当者は下記の通りです。

● 早房長治 10日(金)10時40分~11時30分
● 加藤順康・打越芳信 13日(月)8時40分~9時30分
● 岩永嘉弘 同日9時40分~10時30分
● 広瀬忠夫 14日(火)13時25分~14時15分

◍ 会場 新宿区立新宿・西戸山中学校(新宿区百人町4-3)=山手線「高田馬場」駅南口から徒歩10分
                       (文責=早房長治)

前に掲示した「子供と若者のための出張歴史教室」の趣意書を下に再録します。

「挑戦するシニア」の新しい社会事業

「子供のための出張歴史教室」

<趣旨と目的>

 第2次世界大戦(アジアでは太平洋戦争)が終了してから70余年が経過した。この間、日本の学校で起きた最も奇妙な出来事は歴史教育の欠如、とりわけ近現代史に関する教育をまったくといっていいほど行わなかったことである。この結果、子供や若者はもちろん、50代までの人々は戦争の悲惨さも、ひいては平和の有難さも理解できない。このような状況の下で今日最大の問題は、戦争の悲惨さを体験した世代の大部分が今後10年間にいなくなってしまうことである。

 2016年7月の参院選の結果、自民党などの改憲勢力が衆参両院で3分の2を占めたことによって、今後、憲法改正の動きが現実化するであろう。何をどう変えるかは国民が決めることだが、自国の近現代史を知らない国民が正しい判断をできるとは思えない。正しい判断を下すためには、相当程度の歴史的知識が必要である。本来なら、文科省や現場の教師が工夫を凝らして歴史教育を行うべきだが、今後も、従来と同様にできないというなら、戦争と平和を体験的に知るシニアがヴォランテイアとして担うほかない。

 私ども「挑戦するシニア」は上記のような考え方から、学校かその周辺の施設に会員か同志を派遣して、子供たちに歴史教育をするという大役を買って出ることにした。私どもの歴史教育の狙いは、まず、歴史上の事実を子供たちに正確に伝えること。次に、その原因や背景を分析してみせること。第3は、歴史の教訓を今日や今後にどう生かすべきかについて、子供たちとともに考えることである。とりわ歴史上の事実を伝えるにあたっては、できるだけイデオロギーを排し、事実を選択する幅を広げるように心掛ける。だが、私どもの基本的姿勢は、戦争を否定し、平和を促す側に立つ。

<教育の対象>

 初めは中学生。2年目以降に小・高校生を含める。近い将来には大学生や若い社会人も。

<教え方>

 ◍ 30分のレクチャーの後、30分間の質疑応答が基本
 ◍ 映像、漫画、絵画などをできるだけ多く利用し、子供が理解しやすいように工夫する
 ◍ 教え方の研究と資料整備に3か月かける

<教室>

 主に学校、公民館などを借りる。「挑戦するシニア」本部オフィスを使うことも。

<歴史教室の存続期間>

 ◍ 第1期 発足から5年間。
 ◍ 第2期 活動を続けられるに足りるメンバーが元気で残っている場合は、あと5年間。
 ◍ 第3期 存続した方がいい場合は、若い世代に譲り、活動内容を一新する。

<資金計画>

 ◍ 子供のための歴史教育基金をつくるーー寄付を募って1000万円~2000万円規模に(当初)。クラウドファンデングも試みる
 ◍ ランニングコスト(年間) 最大・約500万円
 ◍ 講師謝礼 1日1万円。((講師は授業を行うとともに、報告書を作成・提出)

                                 (以上)

 

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