5月, 2015年

安保法制の国会論議、これでいいのかーー守山 淳

2015-05-28

安保法制が国会で議論をされています。米国の戦争に巻き込まれると野党が反対している。

憲法9条の改定にひた走る安倍総理の手法に危うさを感じている国民も多いと思います。戦後の

日本は絶対的覇権国であったアメリカの核の傘のしたで経済一本で繁栄を謳歌して来た。しかし

中国の台頭、激変する中東諸国の状況を見ると日本の戦後姿勢が何時まで通用すのかと不安にも

なる。添付は知人が送って呉れた最近に中東諸国の米国離れの状況などが生生しく書かれている。

  世界の警察は19世紀まではイギリスが、20世紀にはアメリカが果たしてきたがこれには膨大

なコストがかかる。主権国家としての「国益」を考えると自国の防衛に無関係な戦争には参加す

べきではない。こう考えたアメリカは第1次大戦後に自国のウィルソン大統領の呼びかけで設立

された国際連盟に参加しなかった。その結果はまた世界大戦が起こってアメリカは第1次大戦よ

りはるかに大きなコストを払った。これにこりて第2次大戦後はアメリカが「世界の警察」の役

割を果たしてきたがこれに対する反対も根強い。オバマ大統領は「われわれは世界の警察である

べきではない」と明言し共和党右派は新孤立主義による在外米軍基地の撤収を主張している。

来年の大統領選ではこれが争点になるだろうがヒラリー候補はオバマ大統領とほぼ同じだからど

っちが勝ってもアメリカは対外的介入に消極的になるだろう。これは日本には大きな負担になる

事を認識する必要がある。

  中国の脅威がある。それは経済大国としての脅威ではなく経済破綻による政治的混乱。今まで

は成長によって貧富の格差をごまかしてきたがバブルが崩壊すると共産党政権そのものが倒され

る革命戦争の危険もある。もちろん中東にも多くのリスクがありロシアも危険だ。特に重要なの

はアメリカが撤退することによってテロリストが成長し核兵器を持つリスク。米国の撤退でイス

ラム国が暴れているが有効な対抗手段がない。更に先の核拡散防止会議は各国のエゴで共同宣言

も採択出来なかった。

 いま世界のプルトニウムのブラック・マーケットの最大の供給源は北朝鮮だがロシアやパキスタ

ンそして中国が市場に参加すると核兵器が市場方品となり入手しやすくなる。専門家によるとイ

ランとベネズエラが核物質を取引しヒズボラ(レバノンの反政府組織)やアルシャバブ(ソマリ

アのアルカイダ系組織)が北朝鮮と取引するなど世界のテロ組織にプルトニウムが拡散している

疑いがある。原爆がつくれなくてもプルトニウムは「ダーティ・ボム」としても強力なのでテロ

リストにも使える。ティーパーティなどの極右のほうが新孤立主義の傾向が強いという。

 日本が恐れるべきなのは「集団的自衛権で地球の裏側の戦争に巻き込まれる」リスクではなく

アメリカのほうから「戦後レジーム」を破棄して日本を防衛しない事へのリスクである事の方が

重大だと云える。自国の安全は自分で守る覚悟とそれに対する法整備も必要となる。そうした視

点を忘れての安保法制議論は虚しいものに成ってしまう。

 

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  守山  経営コンサルタント オフィス J.M. 代表   

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日米同盟強化は「国家百年の計」にプラスか――早房長治

2015-05-06

4月末から5月初めにかけての安倍晋三首相の訪米は、マスコミや国民の多くから成功と受け取られているようである。短期的にはそう受け取っていい点もある。だが、長期的観点からすると、まったく逆の評価も成り立つ。とりわけ、日米同盟の強化が日本の「百年の計」にプラスになるかどうかについては、多くの国民が疑問を抱いている。
日米首脳会談に先立って行われた外務・防衛担当閣僚会合(2+2)で、「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)が18年ぶりに改訂され、両国の協力が地球規模に拡大しただけでなく、自衛隊の米軍に対する後方支援などの活動も質量ともに大幅に広がった。首脳会談ではこれを「歴史的な前進を画するもの」と位置付けた。また、安倍首相が米議会上下両院合同会議で行った演説は10回以上のスタンデイング ・オベイション(立ち上がっての拍手)に迎えられ、多くの議員から評価された。

日米同盟を強化することによって日本が得たものは、尖閣諸島海域への官船の侵犯や南シナ海への海洋進出などで日本を脅かしている中国に対する牽制力を強められたことである。オバマ大統領は尖閣諸島が日米安保条約の対象に含まれることを認めるとともに、日米軍事協力が世界規模になることを歓迎した。さらに、日米同盟強化は、国内的に安倍政権の政治力を強めることに著しく寄与した。短期的に見ると、日本外交は安倍訪米によってかなりのプラスを得たといえるのかもしれない。

しかし、長期的視点からすると、安倍訪米の結果が外交的勝利とはとてもいえない。自衛隊と米軍のいっそうの一体化は、米軍が今後も世界中に展開するであろう戦場へ自衛隊を送ることを事実上、強制される結果を招く。安倍政権は米国が世界各地に設定する戦場に自衛隊を派遣し、後方支援を行うことを「積極的平和主義」と称しているが、その実相は「従来にも増した対米従属」であり、日本国民が戦後70年間築き上げてきた「平和国家」の実績を否定するものである。

安倍訪米をさらに長期的な視点から見ると、外交的勝利どころか、日本外交にとっての「歴史的大失敗」といえるのではないだろうか。日本は明治以来、昭和初年まで英国と同盟関係を保つことによって、第2次大戦後は日米安全保障条約を結ぶことで、外交的・軍事的安定を得た。しかし、いま、米国との関係を強化することによって、日本は何を得ようとしているのか。

米国は今日でも世界一の強国であろう。だが、その国力は衰退を続けており、「世界の警察官」の地位に復活する可能性はない。米国が再び覇権を求めようとしたら、イラク戦争の二の舞を演ずるだけである。このような状況の下で、日本はどうしたら世界で外交的・軍事的安定が保てるのであろうか。EU諸国の行動が参考になる。米国とは今までより距離を置く一方で、中国、ロシアのような他の強国と外交関係を濃密化することである。一言でいえば、「一辺倒外交」でなく、「バランス外交」を選択することである。

安倍首相の米議会演説は「米国人を喜ばせるためだけの演説」であった。第2次大戦(対米戦争)に対しては真珠湾、バターン・コレヒドール、珊瑚湾の名を挙げて深く謝罪した。戦後の米国による食糧援助などに感謝した。日本人として驚かされたのは、首相が自分の体験や、リンカーン大統領のゲテイスパーグ演説を挙げて、米国の民主主義を日本の民主化の手本として絶賛したことである。一方で首相は、米国による広島と長崎に対する原爆投下や、今日の米国で頻発している人種差別騒動にはまったく言及しなかった。

安倍首相は[改憲路線・普通の国路線」を突っ走っている。だが、国民の反対でそれを果たせないままに、憲法解釈を変更することによって実質的に改憲を実現しようとしている。首相訪米による日米同盟強化はその一環である。この路線の先には何があるのだろうか。最悪のケースは憲法をめぐる国論の分裂である。そのようなことが起きたら、「国家百年の計」など成り立つはずがない。

安倍首相の米議会演説をどう評価するかーー守山淳

2015-05-06

安倍総理の米議会演説に対し「賛否両論」が出ています。日本のマスコミの報道に対する寄稿文

を添付の通りご参考に供します。

中国の反日プロパガンダが可なり浸透している米国での安倍総理の演説は直接的に安倍総理と話を

した事もない多くの議員やメデイアが多い訳ですから大変に重要な意味を持っていました。中国が

いう様に安倍総理は危険な歴史修正主義者であり日本は軍国化に進んでいるのか否かの判断をする

演説でした。その事は4月16日にお送りした我が通信「何故 米国議会は安倍総理の演説を認め

たのか」記した通りですが、十数回のスタンデイングオベーションがあった様にアメリカ人が好む

琴線に触れる見事な演説であったと思います。

中国が目指していた日米の分断の野望は果たされなかったと思います。偉大な中華民国を宣言し米

国に取って替わり覇権国家を目指す中国は経済的発展を背景に軍事予算を急増させ力の政策で南シ

ナ海、東シナ海で理不尽な領土拡大を進めています。その中国に如何に対抗するかは日本のみなら

ずアジア諸国の大きな課題です。尖閣国有化から2ヵ月後に中国の代表団がロシアに呼び掛けた

「中国、ロシア、韓国、アメリカで反日統一共同戦線をつくろう」という提案はロシアのクレミア

併合と中国のAIIB推進という安倍政権にとってのツキもあり今回の安倍演説で中国の日米分離

作戦は完全に不成功に終ったと言えます。それでも諦めず中国はこれからも全世界で大々的な反日

プロパガンダを続けると思いますが米国など多くの国は今までの様な受け止め方はしないと思いま

す。中国のお先棒を担ぐ韓国は相変わらず「慰安婦問題」で騒いでいますが韓国がベトナム戦争中

に行った慰安婦斡旋や非人道的な残虐な行為が最近明らかになった事もあり段々と両国のウソで固

めたプロパガンダの実態が世界に見えてきました。AIIBで最後まで米国と歩調を合わせた日本

は米国からすれば「唯一裏切らなかった忠実な友」になりました。そうした基盤を背景に総理の演

説は如何にもアメリカ人が喜ぶエピソードを織り込んだもので中国との間で尖閣・沖縄の領土保全

の問題を抱える日本にとってアメリカの全面的支援が必要な日本の国益を考えれば成功と評価すべ

きだろうと思います。

 中国、韓国は何を言っても批判する事は予想通りです。侵略への謝罪が無いとの批判は日本のマ

スコミや学者の批判があります。しかし太平洋戦争を確り検証すると以前お送りした「玉音放送」

にある通り日本は米国との経済戦争に追いやられた面があり東南諸国を植民地にする意図はなかっ

たと言えます。寧ろ欧米諸国の植民地として苦しんでいたアジア諸国に独立の機会を与えたと評価

されている面もあります。それが中国、韓国以外のアジア諸国が日本に侵略されたとの非難をして

いない背景です。要は政治的手法として中国と韓国が永遠に日本の謝罪を求めている訳でそれを日

本のメデイアがガラパゴス化と指摘されている背景でもあると私も思います。その意味で添付の寄

稿文は納得感がありますのでご参考に供する次第です。

(添付文は省略しましたーー管理人の早房)

 

 

 

安倍首相の米議会演説を聴いてーー小林昌三

2015-05-05

みなさん へ

日本の総理大臣として 米上下両院合同会議で 『初めての演説』  安倍晋三首相の 評判は良かったらしい。

早速、日本で TV報道され、当国 Australia でも ABC・TV 等で その様子が報道された。

45分間 英語での演説、戦後半世紀を越える 良好な日米関係を強調し、今後も 世界の平和と安定に日米が 手を携え 協力して取 りみ 貢献して行く と述べた。

懸念された 歴史認識問題も ぐたぐた説明せずに さらりと 触れただけ なのは良かったと考える。
また 間接的に 中国の海洋進出問題を 国名を挙げずに 国際法に基く 平和な海に しようと牽制した。

私が 印象深く感じたのは “人間の安全保障を確かなものにせねばならない、紛争 下で常に傷ついたのは女性だった、私達の時代に こそ 女性の人権が侵されない世の中を実現させねばならない” と。

そして 最後に 国際協調主義に基く 積極的平和主義こそは日本の将来を導く旗印となる、日米同盟はテロリズム・感染症・自然災害・気候 変動といった問題に対し、共に立ち向かう時代を迎えた。

アメリカが世界に与える最良の資産は 昔も今も将来も 希望だ、 私達の同盟を 希望の同盟 と呼ぼう、ア メリカと日本が力を合わせ 世界をもっと 遥かに良い場所にして行こう、と締めくくった。

英語での 演説内容も 充分に理解できるものであり 堂々とした演説振りも たいしたもので、米議会議員の standing ovation 12~13 回あったらしい。

韓国や 中国は どの道 クレームするだろうが、ヨーロッパや アジア諸国などには 好印象を与えたのではないか?

今後 8月15日・終戦記念日 に発表されるという 『戦後70年首相談話』 にも 今回の 演説内容が 反映されるもの となるでしょ う。

豪ヒマ人 の 感想でした。

安倍首相の米議会演説は合格点ーー小林昌三

2015-05-01

みなさん へ

日本の総理大臣として 米上下両院合同会議で 『初めての演説』  安倍晋三首相の 評判は良かったらしい。

早速、日本で TV報道され、当国 Australia でも ABC・TV 等で その様子が報道された。

45分間 英語での演説、戦後半世紀を越える 良好な日米関係を強調し、今後も 世界の平和と安定に日米が 手を携え 協力して取 りみ 貢献して行く と述べた。

懸念された 歴史認識問題も ぐたぐた説明せずに さらりと 触れただけ なのは良かったと考える。
また 間接的に 中国の海洋進出問題を 国名を挙げずに 国際法に基く 平和な海に しようと牽制した。

私が 印象深く感じたのは “人間の安全保障を確かなものにせねばならない、紛争 下で常に傷ついたのは女性だった、私達の時代に こそ 女性の人権が侵されない世の中を実現させねばならない” と。

そして 最後に 国際協調主義に基く 積極的平和主義こそは日本の将来を導く旗印となる、日米同盟はテロリズム・感染症・自然災害・気候 変動といった問題に対し、共に立ち向かう時代を迎えた。

アメリカが世界に与える最良の資産は 昔も今も将来も 希望だ、 私達の同盟を 希望の同盟 と呼ぼう、ア メリカと日本が力を合わせ 世界をもっと 遥かに良い場所にして行こう、と締めくくった。

英語での 演説内容も 充分に理解できるものであり 堂々とした演説振りも たいしたもので、米議会議員の standing ovation 12~13 回あったらしい。

韓国や 中国は どの道 クレームするだろうが、ヨーロッパや アジア諸国などには 好印象を与えたのではないか?

今後 8月15日・終戦記念日 に発表されるという 『戦後70年首相談話』 にも 今回の 演説内容が 反映されるもの となるでしょ う。

豪ヒマ人 の 感想でした。

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