8月, 2017年

化学兵器禁止条約はできても、なぜ核兵器禁止条約は実現しないのかーー8月勉強会報告

2017-08-28

【8月22日勉強会の報告】

7月7日、国連総会において、圧倒的多数で採択された核兵器禁止条約に日本は今後、どう対応していくべきか、真剣に話し合いました。まず、全員の意見が一致したのは「日本の安全保障が米国の核兵器に依存する事実があるとしても、オランダと同じように、討議には参加すべきだった」という点でした。その理由は「日本が世界で唯一の被爆国だから」です。この事実を無視して、米国の言うなりになるのはおかしい、というのです。

しかし、これからの対応については意見が分かれました。米国の核に守られていることと、核兵器の全廃の主張は両立させるのは難しいからです。「やはり、核による日米安保体制をやめるべきではないか」という意見が出ましたが、「その場合、北朝鮮を含む核保有国からの攻撃を防ぐ手立てがなくなってしまうのではないか」という反論が出ました。「全面禁止が無理としたら、使用中止ないし先制使用中止の条約締結を提案したらどうか」という意見も出ましたが、多数の賛成を得るには至りませんでした。

それにしても、「化学兵器禁止条約は実現しているのに、どうして核兵器禁止条約は実現しないのか」という疑問は残ります。「核兵器禁止条約をどうしたら実現するか、という問題についての話し合いは今後も続けよう」ということで、勉強会は終わりました。

なお、勉強会に先立って、9月14日(木)に開催するプログラムを配布しました。勉強会の欠席者で、プログラムを必要な方は、早房までご一報ください。郵送致します。

                       (文責=早房長治)        

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