都知事選で原発問題が争点になるのは当然ーー1月の勉強会

2014-01-23

「挑戦するシニア」の123に月の勉強会は21日午後2時から本部オフィスで開かれました。テーマは「23日から始まる都知事選をどう考えるか」で、10数人がかなり激しい議論を展開しました。

話題になっている元首相の細川護煕氏が出馬し、脱原発を主張していることに対しては、1、2の方を除いて、「安倍政権が原発問題を福島事故以前に戻そうとしているのに対抗して、細川氏が脱原発を主張するのはいいことだ」という意見が大勢を占めました。都知事選の最大争点に原発問題になることや、知事選の候補者に首相経験者がなること、さらに細川・小泉連合に対しても違和感を訴える意見はほとんどありませんでした。

議論は原発問題全般に及び、「過去も現在も政府のいう原発の安全性はいい加減だ」「原発輸出はおかしい」「高速増殖炉の開発を何のために続けているのか」「即時に脱原発となるといろいろ問題も出るが、やはり、そういわないと、世の中は変わらない。将来を考えると、即・脱原発の方がいい」などの意見が出されました。

これと異なる意見としては、「エネルギー政策に責任を持つのは国であるこ忘れてはならない」「東京都民にとって最も重要なのは地震対策を含む災害対策であるから、自衛隊出身の田母神俊雄氏が知事として適当と思う」などの発言がありました。

2020年に開催されることになった東京オリンピッについては、「やることが決まった以上、日本人として最善を尽くさなくてはならない」という意見が大勢でした。しかし、「あまりカネをかけて、豪華なものにするべきではない」「東北復興と両立できる規模に留めるべきだ」という意見も多くありました。「できれば、オリンピックはキャンセルすると、細川さんに言ってもらいたかった」という意見まで出たことは注目に値すると思います。

勉強会に皆勤の福井義夫さんという仲間がいます。21日の会合では聞き手に回って、あまり発言されませんでしたが、閉会後にご意見を述べたメールを送って下さったので、次に転載します。

 

『都知事選挙と脱原発』

2014年1月21日

福井義夫

1.脱原発を争点にすることには異論はない。     原発の今後について国民の10%以上を占める都民の意思を表明でき     る絶好の機会と受け止めている。

2.東京都が直面しているその他の、もろもろの福祉諸問題、老朽化した     インフラの補修整備、地震等への対応、おまけにオリンピックへの対応     など、誰が当選しても対応しなければならない事である。

3.脱原発の是非についての意見   1) 原発の立地については、突発的に起こる自然現象への対応の可否の         問題への判断等、日本には制約が多すぎる。初期の段階で曖昧にし     ていた欠陥が福島第一で露呈した。     現時点で明白なのは、立地条件への考慮を除けば、原子力発電設備の     建設・運転能力はある。ただし、正常時はともかく、緊急事態に対し     十分な対応能力があったかは大いに疑問である。(安全神話ボケ)   2) 日本での原発稼働は期限を明示して止めるべきである。   3) 現時点、日本の原発稼働はゼロであるが特に問題は生じていない。   4)  原発はバックエンドが重要のはずであるがこれまで真剣に議論されて     いるとは思えない。廃炉、放射性廃棄物の処分、特に高濃度放射性廃棄     物の長期保管処理技術も未確立である。     再処理技術も未確立、プルトニュームの分離設備なし、(もし分離設備     を持つとアメリカとの関係が微妙になろうし、テロの恰好の標的となる)     そのため、高速増殖炉の技術確立を目指したが、もんじゅ稼働の見通し     も立っていない。(もんじゅの冷却材の液体ナトリュウムは危険過ぎる)   5) バックエンドに要する費用がどの程度になるのか、確度の高い数値もない。     原発を稼働し続けると、莫大な費用のつけが国民に降りかかるであろう。     6)  電力会社の総括原価方式による発電コストはバックエンド費用も含め見直         すべきで、諸再生可能エネルギーと公正な評価ができる様にしなければな         らない。   7) 政府が原発再稼働を目論むのであれば、バックエンドの取り組み方針、所要     費用を含む工程表を、まず国民に明示すべきである。

4.細川候補がどの様な方策で脱原発を進め様とするのかに注目したい。

以上

 

 

 

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