「イスラム国事件」から日本は何を学んだかーー小林昌三

2015-02-05

誠に慚愧に耐えない結果となった後藤健二さん 殺害事件。

TV報道 など 固唾を飲んで毎日毎時 観ていたが 何よりも歯痒く感じたのは 「日本の対応のまずさと情報受発信の遅さ!」

何故だろうか?
前にも ちょろっと書かせて頂いたが ” 現地 最新情報 収集力 ” の無さ・弱さ!

これだけ マスメディアが発達し 情報先進国・日本を自認しながら、今回の対応は どうだったか?
世界中 200 ヶ所 以上に大使館・領事館 配置し、1,000人以上の  外交官が 駐留しながら「日頃 何をやっているのか?」………現地に一番近い「その地域の up-to-date な情報」を収集 把握しているのは、当然 その地の 外交官でなければならぬ。

例えば 東京に駐在している他国の外交官に 聞いて見れば 、彼等が 如何に日本に関する 最新情報 を把握しているかよ~く分る。

そして、政治経済情報だけでなく安全・例えば 地震や 原発事故 等に関する知識が 普通の日本人並に知っている。

翻って、例えば 在 Jordan 日本大使館に居る外交官(東大卒のエリートもいる) に Jordan 人並みに どの程度  現地危険情報を知っているか聞いてみると分る。

安倍首相が 衆議院の答弁で「在外公館の情報収集能力を高める」と 今頃 のたもうて  おられる。

” 情報戦争の21世紀 ” と云われて久しいが………。
日本と云う 狭い世界の中だけで、日本同士 だけで、ゴチャゴチャとやっている限り ISIL 、アルカイダ、タリバンのなど「世界の敵・人類の敵」に関する新しい情報 入手は難しいのではないか?

今回の事件でも 日本人による直接情報の 報道ゼロ!

すべて ヨルダン・トルコ・シリア・レバノン等々 二次 又は 間接情報 だった。現地に そう云う人脈・パイプが無いから である。

駐在武官を増やすとか……今回具体的には どんな仕事 させるのか?  当然、「その地域の言語や言葉」をマスターしているのでしょう?

話変って モンゴル出身の相撲力士の「日本語力」はいつも感心して聞いているが………そこまで、日本の現地駐留外交官に期待出来ないが……赴任期間中に 現地との積極的交流を図れば 太くはないにせよ なんらかのパイプ 、努力すればできるのではないか?

今後は、それを是非やってもらいたいものだ。

現地にいる邦人との時間は最低限に 抑え、大使館・領事館を飛び出し 情報収集と分析、本省へのフィードバック……本来の仕事でもある。

それが実現すれば 相当高い確率で「 現地危険情報など」入手可能になり 無駄な命 落す危険回避が可能になろう。

毎度の独断と偏見で 一言 書かせて頂きました。

豪ヒマ人   より

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コメント1件

  • hayabusa | 2015.02.06 0:45

    小林昌三さんが指摘なさるように、今回の事件で日本外交のお粗末さが徹底的に暴露されました。ヨルダン駐在の日本外交官は最後までイスラム国と直接交渉するパイプを見つけることさえできませんでした。彼らは常日頃、莫大な予算を使いな
    がら、人脈つくりさえやっていなかったのです。

    安倍晋三首相は中東訪問に当たって、エジプト、ヨルダン、、イスラエルを重視しました。これは米国の中東外交を100%踏襲したものです。外務省の中には「少し、米国との違いを出さないとまずいな」と感じた人もいましたが、誰一人として官邸にアドバイスしませんでした。一方、イスラム国には日本の情報に通じたスタッフがいて(日本人女性2人という説もある)、エジプトにおける安倍演説の内容も事前に把握していたようです。

    安倍首相は5月に訪米する予定です。今、首相が最も気にしているのは、首相の戦後70年談話についてオバマ政権がどんな注文を付けるかです。したがって、首相は今度の中東訪問を是が非でもオバマ政権が喜ぶものにしたかった。その結果、イスラム国の人質になっていた後藤さんと瀬川さんのことを意に介す余裕はありませんでした。

    アンマンの現地本部で指揮を執ったのは中山外務副大臣でした。彼は自民党の中でもイスラエルと最も近いといわれている政治家の一人です。このような人をイスラム国との交渉の責任者に任命するのは、明らかなミスキャストではないでしょうか。一連の動きの中で、ヨルダン駐在大使の名がまったく報じられなかったのも不思議です。(早房長治)

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