第2次大戦後70年の首相談話についてーー小林昌三

2015-02-09

” 挑戦するシニア ” みなさま へ

本年早々から 安倍首相 周辺で「終戦後70年」の節目に” 首相談話を発表する、と云われ、内容に関して政府自民党だけでなく公明党 等からも注文が出ている。又、野党からもコメントあるらしい。
これらの情報を聞きつけ 中国・アメリカ・韓国 がまだ 発表しても居ないのに 手ぐすね引いて待っている様だ。

云わずと知れた 歴史認識など、どの様に説明するのか?………たとえば、南京大虐殺(中国側でっち上げの数字)の事実や 従軍慰安婦(これも韓国政府は事実を歪曲) 等 戦時中に起きた不幸な事件に対し、日本にしつっこく謝罪を求め、あわよくば 補償金でもせしめようとの魂胆が ありあり であり、日本の孤立化を画策している様でもある。

これまで、村山談話・河野洋平説明など 歴代の総理大臣による謝罪を繰り返し、安倍総理も それ等を「踏襲する」と国会答弁している。
そこで、個人的意見として 先ず疑問に感じるのは 「敗戦後70年首相談話」の必要性である。

何故に わざわざ 世界に向けて 今更 ” 首相談話” を発表するのだろうか?
戦後70年 憲法( 米国草案と云われる) のもとに、専ら平和を目指し国民一丸となり、懸命に働き続けて来た日本国民。

第二次世界大戦があったのは厳然たる歴史的事実なれど、戦争と云うものは「止むに止まれぬ事情があって」起るものであり、それをある一国だけを 70年過ぎても 一方的に責任を追求し続けるのは フェアでは無い のではないか?

もし、「戦後70年首相談話」発表するならば、極力短い文章で 必要最小限の表現に留めるべきと考える。
原文は 勿論 日本語だが、同時に 誤解を招かない様に 英文・中国語・ハングル語など 言葉を咀嚼し 文言にも注意深く 配慮願いたい。
何を発表しても 中国・韓国政府 からは イチャモン つけられるに相違ない。
一例として………
「2015年は第二次世界大戦終了後70年目となる。これまで日本政府として、この不幸な戦争で被害に遭われた方々に対し深い哀悼の意を表すると共に再びこの様な戦争が起らぬ様に不戦の誓いを致します」……程度でよいのでは?

くだくだと  余計な長文にならぬ様に十分配慮願いたい ものだ。

毎度の 独断と偏見 承知の上で一言 書かせて頂きました。

豪ヒマ人

コメント2件

  • hayabusa | 2015.02.10 18:23

    日本のインテリの70%以上は、首相の「戦後70年談話」について、小林昌三さんと同様の感想を抱いていると思います。「過去の首相談話より簡潔なものとしたい」「過去の出来事に触れる部分を多少とも減らして、戦後70年間、平和国家として世界に貢献したことを強調するとともに、将来に向けて前向きな部分を増やしたい」と考えているのではないでしょうか。

    しかし、簡潔な、とりわけ、過去の首相談話と内容や表現が大きく異なる「戦後70年談話」を出すことは不可能であると思います。安倍首相の周囲にいるレビジョニスト達や自民党右派、次世代の党の主張するように「太平洋戦争は、日本にとってやむに已まれぬ戦争であって、開戦にそれなりの理由があった」「旧日本軍は中国や韓国が主張するような残忍な行為をやっていない」というような談話を出したら、米欧諸国を含む旧・連合国とアジア諸国から一斉に批判されるのは必至です。これは、最近、日本と対立を深めている中国、韓国の思う壺にはまることでもあります。日本外交にとって最も深手を負うことになるのは、米国から厳しく批判された時です。オバマ政権は日米首脳会談でこれまでにも増した牽制球を送ろうとしています。

    それにしても、私ども日本人が忘れてはならないのは、第2次大戦における「加害者」であったことです。祖国を侵略され、家族や同胞を殺された「被害者」たちは、何時までも恨みを忘れないことでしょう。彼らが恨みを忘れない間は、私どもは頭を下げ続けるほかはないのです。私どもにとっては辛いことですが、国際関係における加害者と被害者の関係です。

                                                  
                                           (早房長治、2月10日記す)

                                                                                                                                 

  • hayabusa | 2015.02.10 18:35

    (下記は守山淳さんのコメントです)

    小林様

     ご懸念の件 全く同感です。

    米国ロスの公立高校の教科書に「慰安婦問題が日本軍の強制連行」という形で掲載されています。

    慰安婦銅像も同じですが反日集団の在米韓国人・中国人のプロパガンダで一度頭に刷り込まれてた

    先入概念を覆す事の難しさがあります。中国は覇権主義を目指し日米関係への亀裂を目指し色々な

    仕掛けやデマを世界に発信して来ました。今年の敗戦70周年は彼らはプロパガンダを最大限に生

    して日本包囲網を目指しています。安倍談話はその口実を与える事になると思います。極東での緊

    張の高まりを恐れる米国が対中国・韓国への牽制でなく日本への牽制をする事は結局根底に戦勝国

    の意識があり戦後の対日政策を安倍総理が否定しようとしている事への不快感が有るのだろうと思

    います。

    この問題は今年の初め1月17日に配信した守山通信でも指摘した通りです。何の為に再送を致し

    ますが戦後リジュームからの脱却が安倍総理の悲願である事からすれば御指摘の通りの簡潔な談話

    で留まる事は期待出来ないと思います。戦後の日本の一貫した平和外交を強調し中韓の非難が出た

    ら正面から反論して世界の世論に訴えるチャンスに変えて欲しいと思いますしそうした事の出来る

    談話内容であることを願う以外にないですね。

     今年は太平洋戦争終戦70年目です。丁度一年前の1月7日に「多事総論:いつか来た道 危な

    い安倍外交」と題して発信をしました。その危なさは今も残っています。否、先般の総選挙の大勝

    で益々危うさが加速する可能性があります。安部総理は戦後レジームからの脱却を声高に叫び種々

    の異論もある中で集団的自衛権を閣議決定で容認しました。大勝で長期政権の基盤を作った事で総

    理の最終政治目標である憲法改正にひた走るのでしょう。自分の代で無ければ出来ないと信じてい

    る様に感じます。事実、選挙後の記者会見で憲法改正への意欲を示しました。

     2008年にアメリカ発の「1100年に1度の経済危機」リーマンショックが勃発。中国はア

    メリカの没落を確信し露骨に国益追及を始めました。特に東シナ海、南シナ海の完全支配に向けた

    動きを活発化させ2010年には尖閣中国漁船衝突事件が発生しました。その時に中国は全世界に

    向けて「尖閣列島は我が国固有の領土であり核心的利益である」と宣言しました。日本に対しレア

    アース禁輸など理不尽な制裁を課し世界を驚かせました。2012年に日本政府が尖閣を国有化す

    ると日中関係は戦後最悪になります。2012年11月、中国代表団はモスクワで驚きの戦略を提

    案しました。なんと「中国、ロシア、韓国にアメリカを加えて【反日統一戦線】を創ろう」という

    提案です。以後中国は全世界で「日本は右傾化している」「日本は再び軍国主義化している」「歴史

    修正主義が強まっている」というプロパガンダを強力に展開し成果を挙げて行きました。その中国

    の動きを甘く見ていたのか安倍総理は2013年に靖国を参拝して中国のしかけた罠にはまりまし

    た。小泉総理は在任期間中6回も靖国を参拝していますがアメリカは殆ど「ノーリアクション」で

    したが安倍総理の靖国に参拝に対しては中国、韓国に加えアメリカ、英国、EU諸国、ロシア、オ

    ーストラリア、台湾など多くの自由主義圏の友好国からも非難の声が挙がりました。正に日本を世

    界から孤立化させる中国の戦略は成功し掛かっていました。しかしその後の「歴史的大事件」で日

    本、安倍総理は救われます。それはロシアによる「クリミア併合」です。アメリカからすれば「プ

    ーチンはヒトラーの再来」ですがロシア側からすれば原因はアメリカにありです。2012年ヤヌ

    コビッチ大統領が失脚しロシアに亡命しました。彼は民主的選挙で選ばれた大統領ですが親ロシア

    でした。ロシアの主張は米国が仕組んだ革命で大統領は国を追われ誕生した政権は欧米の息の掛か

    った親欧米新政権でクリミア半島のロシア黒海艦隊を追放しその場所にロシアの宿敵NATO軍を

    招きいれる意向を示していた為です。これが実現するとロシアの直ぐ隣にNATO軍が駐留する事

    になりプーチンは大統領からすればロシアの安全保障確保に重大な支障を来た為にクリミアを併合

    したという言い分です。野心を挫かれたアメリカは当然反発し日本と欧州を巻き込んで「ロシア制

    裁」を強化しました。靖国を参拝した安倍総理とクリミアを併合したプーチン大統領。どっちがア

    メリカの脅威か、といえばアメリカ人の全員がプーチン大統領と言うでしょう。日本をプーチン包

    囲網に参加させる必要があるアメリカは安倍総理がバイデン副大統領の警告を無視して靖国参拝を

    行った事を不問に臥しました。しかし前回も記した通り孤立したプーチンは欧米がプロパガンダし

    ている様に「世界の孤児」にはなっていません。中国はアメリカの制裁要求を完全無視してロシア

    側に付きました。中国はロシアの石油・ガスを必要としていますしロシアの最新兵器も必要として

    います。この制裁で世界の対立軸が鮮明になりました。日本は北方領土問題を抱えていますが欧米

    側に付いて制裁に参加しました。これで欧米+日本と中国・ロシアの対立構図が出来ました。中国

    が画策した対日包囲網作戦は実現寸前で頓挫しました。しかし我々はこれで中国が「反日統一戦線

    構築戦略」を諦めたと思ってはいけません。中国の対日戦略は「日米同盟を破壊し日中での紛争・

    戦争時にアメリカが日本を助けない状況を作りだす事」でありその成功の延長に尖閣列島の確保と

    出来れば沖縄も奪うと言う核心的戦略があるからです。そして今年「終戦70年」という年は中国

    にとっては絶好の好機と捉えていると言えます。戦勝国の国々では色々な記念行事が予定されてい

    ます。「中国、アメリカ、イギリス、ソ連は一体化してナチスドイツと日本と戦った同志である」と

    いう過去を思い出させる事ができます。中国にとって自分達の主張を裏付ける「根拠」「証拠」が必

    要になります。それは何かといえば一つは「靖国参拝」です。このプロパガンダは既に世界に可な

    り浸透している事は上記の通りです。今年は更に二つの問題に焦点が当りそうです。一つは「安倍

    談話」です。評論家の青山繁晴氏も「総理はわざわざ問題を作っている」と指摘してます。どんな

    談話になるか。既に中国・韓国から注文が飛んでいますし米国政府からも注文が付きました。「村

    山談話」と同じ談話は出せないと思います。同じ内容なら改めて出す意味がありません。例えば

    「日本は侵略国ではない」というニュアンスの談話を出せばどうなるか。多くの 保守陣営や国民

    も「あっぱれ!」と喜ぶでしょう。しかしその事が如何なる結果になるか、という事を冷静に判断

    する必要があります。プーチン大統領が「クリミア併合」を断行した時にロシア国民は大喜びしま

    したがその後「過酷な制裁」を課されルーブル暴落とインフレで生活が苦しくなるなどと考えた庶

    民はいなかったと思います。「保守派を喜ばす安倍談話」の結果はどうなるか。中国の主張である

    「日本は歴史の修正を目指している」の証拠になります。「歴史の修正」とは何かといえば「戦勝

    国の価値観・秩序を否定し日本は悪くない」との主張だと勝国からは見えるという事です。我々日

    本人にはこの歴史観修正は嬉しい面もありますが戦勝国側は決して受け入れらないし許さないと思

    います。詰まり「安倍談話」は内容次第で「アメリカ、イギリス、中国、ロシアを同時に敵にまわ

    す危険性」を秘めているという事です。安倍総理は「支持基盤である保守派の喜ぶ談話を出せば世

    界的に孤立し中国の罠にはまる」「戦勝国を喜ばす談話を出せば支持基盤である保守派を幻滅させ

    る」という非常に厳しい状況に自らを追い込んだと言えます。一番良いのは「安倍談話」など出さ

    ない事です。もう一つの問題は「憲法改正」です。選挙で大勝した安倍総理はいよいよ憲法改正に

    意欲を見せ始めました。今は多くの国民はアメリカ製憲法を神聖視はしていないと思います。必要

    なら改正し日本人自身の手で憲法を作れという声も結構聞こえてきます。しかし事実としては憲法

    改正を一番喜ぶのは習近平主席です。日本がアメリカ製憲法を改定すれば日米関係は悪くなる事は

    あっても良くは成りません。日米関係が悪くなれば尖閣列島、沖縄を狙う中国は大喜びです。その

    意味で日本が中国の罠にはまる憲法改正は今の時点では裂けるべきだと思います。安倍総理の悲願

    かも知れませんがそれが国益に合わないのであれば皆で大反対すべきだと思います。特に「終戦7

    0年」 というキーワードを利用して再び反日統一戦線構築に邁進しようとする中国の罠を理解し

    「安倍談話」「憲法改正」など中国のプロパガンダの正当性を裏付ける様な言動は極力避けるのが国

    益だと思います。日本が中国の罠にはまれば「いつか来た道」を歩み始める事になるしこれを見事ク

    リアできれば日本は安泰でいられると思います。

    新年に当り天皇陛下が文書で所感を公表しました。そこには今年は戦後70年の節目に当たること

    から『この機会に満州事変に始まるこの戦争の歴史を十分に学び今後の日本のあり方を考えていく

    ことが今極めて大切なことだと思っています』と語られています。今の安倍総理の方針に異論を唱

    える様な内容で政治事には不介入の皇室の基本からすれば異例とも言える所感です。実際に戦争を

    体験し戦後の荒廃を目にして来た陛下から見ると安倍政権の危うさを感じているのかも知れません。

    以上です。

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     守 山  淳 経営コンサルタント 

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