日本経済が低迷している真因。野口悠紀夫さんの著、一読をーー守山淳
日本の景気は相変わらず低迷しています。2年前に華々しく登場した日銀黒田総裁の大胆
な金融緩和政策。2年以内に2%の物価上昇を、と大見得を切り「実現出来なければ責任を
取る」と明言した日銀副総裁殿は健忘症なのか未だに責任も取らず居座っています。今月の
「選択」に日本を貧困化させた張本人と糾弾された黒田総裁。辛口評論家である同志社大学
の浜教授の最近の著書は「アホノミックス」です。経済で支持率を保ってきた安倍総裁は最
近は全く経済政策に意欲がないのか他人事の対応で有効は手が打てて居ません。
最近目にした「名言集」に「金融政策は魔術的である」、「独善的な信念と仕組まれたナン
センスを見つけることに大いなる喜びがある」、「政治の世界においてはもの忘れの才ほど
珍重されるものはない。記憶力の悪さほど政治の世界で重宝なものはない」と言うのがあり
ました。「あらゆる階級の中で金持ちは最も注目されるが最も学がない」、「バブルがいつ
崩壊するか予測するのは誰にもできない。ただ過去のバブルは例外なくはじけている」。
「成功した企業はきまって誰かがかつて勇気ある決断をした」、「経済的発展において最大
の資源となるのは人間である。経済を発展させるのは人間であって資本や原料ではない」
(ピーター・ドラガッガー) 如何ですか。中々意味深長な言葉ですね。
一橋大学名誉教授の野口悠紀雄氏の著書に『「超」情報革命が日本経済再生の切り札になる』
(ダイヤモンド社)があります。日本経済低迷の理由を日米中の比較から明らかにしていま
す。本書を読めば高度サービス産業における起業を促進するための規制緩和と円高でも儲か
る産業構造の改革が急務であることが明確にわかると思います。優秀な人材がいつまでも大
企業(製造業)にしがみついていることが日本経済低迷の理由でありアメリカで伸びている
「専門的、科学技術的サービス」を促進しようとすれば自ずと自営業者が増えるようになる
事が統計から明らかにしています。一読の価値はあると思います。
早房長治 | 2015.12.08 0:43
私も守山淳さんのご意見に99%賛成です。どんなに長く見ても、2年以内にアベノミクスは自滅し、日本経済は大混乱に陥ると思います。私の考えを小論文の形でまとめたものを次回のブログに掲載します。