12月の勉強会報告と、自民圧勝の総選挙

2014-12-16

12月9日勉強会報告と総選挙の結果

勉強会は総選挙の5日前の9日に開かれましたが、出席者の大部分は自民党の圧勝を予測していました。
また、若者たちを中心に棄権が多く、投票率は第2次大戦最低になるであろうという認識でした。

それにしても、若者たちは、なぜ政治に無関心で、投票にする行かないのでしょう。「彼らは目先の
ことしか考えない」「彼らは新聞をとっていない。テレビのニュースもほとんど見ていない。だから、
政治や経済の動きを理解できない」「彼らは汗水流すことを嫌う。投票に行くことも面倒くさがる」
といった否定的な意見が続出しました。

しかし、問題は、若者たちを投票の行かせるにはどうしたらいいかです。残念ながら妙案は出ず、
「私たちが日常的に若者と接触して、政治や経済についての知識の大切さや、なぜ棄権は望ましく
ないかを教えるほかないのではないか」という平凡な結論となりました。

総選挙をこの時期にやることに大きな意義を認めた人はいませんでした。「せいぜい安倍政権の
信任選挙」という見方が圧倒的でした。「一強・安倍政権の食い逃げ選挙」という見方も出ました。
民主党は今が底の状態、他の野党も共産党を除けば混乱状態であるから、「アベノミクスの成果
が不十分でも、自民党が負けることはない」と、野党の弱さに付け込んだというのです。

安倍首相による「アベノミクス選挙」というネーミングに対しては、「テーマは経済政策だけではない。
集団的自衛権と憲法改正、特定秘密保護法、原発再稼動などたくさんある」という反発が出ました。
しかし一方では、「野党は首相のペースに乗っている」という見方も出されました。

14日の選挙の結果、自民党は3議席減らしましたが、公明党が4議席増やしたため、与党は選挙前を
上回る325議席を獲得。特別多数(全議席の3分の2に当たる317議席)を超えました。
これで安倍政権は国会の数の上では「何でもできる力」を再び手に入れました。しかし、勉強会では、
「実際はそうならないのではないか」という意見が出されました。その理由は「力任せの国会運営で
国民から強い不興を買う可能性がある」「アベノミクスの失敗で経済状態が悪化し、政策運営の自由を
失うのではないか」というものです。確かにそのようなことが起きるかもしれません。

今度の総選挙の最大の特徴は、なんといっても、戦後最低の投票率であったということです。前回も
59%台と低かったのですが、今回は52.66%と、国民の約半数が棄権しました。自民党は過半数
(238)をはるかに超す議席を獲得しましたが、得た票数は25%にすぎません。いかに「白けた
選挙」であったかを数字が如実に示しています。こんな状態が続いたら、民主主義が空洞化しかねない
でしょう。国民全体が考えなければならない課題です。とりわけ若い世代が真剣に考えてくれることを
望みます。

(文責=早房長治)

 

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