9月16日の勉強会報告ーー「アベノミクスと私どもの生活」

2014-09-27

9月の勉強会は16日、「アベノミクスと私どもの生活」をテーマに開かれました。会合の冒頭に早房が皆さんに配布した資料は下記の通りです。

 

アベノミクスの成果と問題点

アベノミクスは第2次安倍晋三内閣が発足した直後の2013年1月に正式に発表された。

「デフレからの脱却」が大目標で、主な手段は「3本の矢」として示された。

 1)大胆な金融緩和ーー2%のインフレ目標、通貨流通量を2年間で2倍に

2)機動的な財政支出ーー大規模な公共事業

3)民間投資を喚起する成長戦略ーー最近の柱は女性活用と地方創生

<成果>

●円安ー1ドル=82円45銭(2012年11月末)→107円台

●株高ー日経平均9446円→1万6000円近く

●失業率、有効求人倍率、企業収益も改善

●今春闘で久しぶりに賃上げが実現

<問題点>

●円安でも輸出伸びずーー貿易赤字傾向が定着

●中小企業の収益や地方経済は改善せず

●賃金上昇が物価上昇に追いつかないため、家計の可処分所得と消費の減少続く

●所得格差の拡大ーー社会の中間層がさらに薄く

<当面の課題>

実質成長率が、第1四半期には消費増税の駆け込み需要もあり、年率で6.1%伸びたが、第2四半期にはマイナス7.1%と大幅に下落した。このため、政府・与党内部でも、来年10月に予定されている消費税再増税についての延期論が出ている。民間エコノミストの間では、「デフレ脱却の目標達成も危ない」という声もある

(文責 早房長治)

<出席者からの主な発言>

●主な収入は遺族年金だけ。消費税増税の負担が重い。来年、再度引き上げられたら、生活はさらに苦しくなる

●アベノミクスの大きな成果は株高だというが、だれが得をしているのか。庶民は関係ない

●アベノミクスの成果で潤うのは大企業だけ。中小企業や労働者はどうなるのか。とりわけ、派遣労働の多い若者たちは人生設計ができないから、結婚もできず、子供も産めない

●アベノミクスにはいい点もある。しかし、今のままでは、経済は回らない

●消費税増税の前提になっていた行革も議員定数削減も進んでいない

●安倍政権は大企業向けに法人税減税を実施し、一方、大企業は自民党に対して企業献金を復活させるという。これはおかしい

(早房の感想ーー皆さんの発言は意外なほど、厳しいものでした。勉強会報告2もご覧下さい)

                                                                       

 

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