オペラ「イゴール公」とウクライナ問題
みなさん へ
歌劇(Opera)に余り関心は ないかも知れませんが・・・・・New York メトロポリタン歌劇場にて上演されるオペラを HDカメ
ラにて Video 録画、それを DVD にて 世界中の映画館に配給している。
このシリーズは 2006年に開始、今回の ”Prince Igor”(Alexander Bordin 1887年途中まで作曲)は第
75本目のOpera。 3幕 約5時間の大作。これを 3月23日 当地の田舎映画館で鑑賞、それについて感想です。
このオペラ、 Bordin は完成できず 友人の 作曲家 リムスキー・コルサコフと グラーズーノフ2人が 故人の残した草稿にもとず
き、意図を忠実に追って完成させた。
12世紀の 中央アジア(現在のウクライナ首都 Kiev)を舞台とする ロシア・イゴール公が Polovtsians 族(Kiev 南
に本拠を置く)遠征の事績が取り扱われている。
イゴール公軍隊は この遠征で 大敗を喫し Igor 公と 息子 Vladimir 共に相手 Polovtsians 族 頭領
Khan Konchak の捕虜となる。 そして Igor 公がセリフで ;
” Captivity is a shame !.The death is better than captivity. ”
と言う・・・・これは如何にも東洋的な発想ではないか? 『敵の捕虜となり 陵辱の辱めを受けず!』 と言って 死を選んだ 日本人の魂に 似ていないか?
所が、イゴール公を捕虜としながら、Khan Konchak は寛大な英雄で このイゴール公を尊敬し、賓客として歓待、盛大な饗宴を催
す。・・・・・とかくする間に 息子 Vladimir は Khan の娘と恋仲になり 結婚の約束までする。
一方、 Polovstsians軍が 首都(Kiev)から運んできた戦利品や捕虜を見るに及んで 首都が略奪された事を知り、心が 変わ
り 逃走、廃墟同然となった 首都に 瀕死の状態 辿り着く。 当初 この傷ついた兵士が誰だか分からず、やがて それが Igor 公だと 分かり、大衆は歓喜・・・・そして 首都の再建を全員で決意、活動開始。
そこで 幕が閉じる・・・・ あらすじは 以上の通り。
クリミア自治体が 今回 ロシアに編入がきまったが、上記オペラで取り上げる原題は ロシアの古い国民的叙事詩『イゴール軍記』
(1151~1202、ノブゴロドロ公イーゴリ2世))の頃 から ロシアは南の気候温暖な地域を目指し 南下を常に意識して
いたことが分かる。いわば ロシア人の悲願であろう。
欧米による制裁がどの程度 効果あるか不明なれど、いずれ ウクライナもロシア連邦の一部にしよう と企んでいる(?) プー
チン大統領の 野望が 見えてくる。
オペラ『Prince Igor』 から 余計なコメントでした。
豪ヒマ人 より
hayabusa | 2014.03.26 6:16
オペラの見方もいろいろあります。貴兄のような見方も面白いですね。古典には普遍的要素が詰まっているということでしょうか。