オペラ「イゴール公」とウクライナ問題

2014-03-26

みなさん へ

歌劇(Opera)に余り関心は ないかも知れませんが・・・・・New York メトロポリタン歌劇場にて上演されるオペラを HDカメ
ラにて Video 録画、それを DVD にて 世界中の映画館に配給している。

このシリーズは 2006年に開始、今回の ”Prince Igor”(Alexander Bordin 1887年途中まで作曲)は
75本目のOpera
。 3幕 約5時間の大作。これを 3月23日 当地の田舎映画館で鑑賞、それについて感想です。

このオペラ、 Bordin は完成できず 友人の 作曲家 リムスキー・コルサコフと グラーズーノフ2人が 故人の残した草稿にもとず
き、意図を忠実に追って完成させた。

12世紀の 中央アジア(現在のウクライナ首都 Kiev)を舞台とする ロシア・イゴール公が Polovtsians 族(Kiev 南
に本拠を置く)遠征の事績が取り扱われている。

イゴール公軍隊は この遠征で 大敗を喫し Igor 公と 息子 Vladimir 共に相手 Polovtsians 族 頭領
Khan Konchak の捕虜となる。 そして Igor 公がセリフで ;
” Captivity is a shame !.The death is better than captivity. ”
と言う・・・・これは如何にも東洋的な発想ではないか? 『敵の捕虜となり 陵辱の辱めを受けず!』 と言って 死を選んだ 日本人の魂に 似ていないか?

所が、イゴール公を捕虜としながら、Khan Konchak は寛大な英雄で このイゴール公を尊敬し、賓客として歓待、盛大な饗宴を催
す。・・・・・とかくする間に 息子 Vladimir は Khan の娘と恋仲になり 結婚の約束までする。

一方、 Polovstsians軍が 首都(Kiev)から運んできた戦利品や捕虜を見るに及んで 首都が略奪された事を知り、心が 変わ
り 逃走、廃墟同然となった 首都に 瀕死の状態 辿り着く。 当初 この傷ついた兵士が誰だか分からず、やがて それが Igor 公だと 分かり、大衆は歓喜・・・・そして 首都の再建を全員で決意、活動開始。

そこで 幕が閉じる・・・・ あらすじは 以上の通り。

クリミア自治体が 今回 ロシアに編入がきまったが、上記オペラで取り上げる原題は ロシアの古い国民的叙事詩『イゴール軍記』
(1151~1202、ノブゴロドロ公イーゴリ2世))の頃 から ロシアは南の気候温暖な地域を目指し 南下を常に意識して
いたことが分かる。いわば ロシア人の悲願であろう。

欧米による制裁がどの程度 効果あるか不明なれど、いずれ ウクライナもロシア連邦の一部にしよう と企んでいる(?) プー
チン大統領の 野望が 見えてくる。

オペラ『Prince Igor』 から 余計なコメントでした。

豪ヒマ人 より

コメント1件

  • hayabusa | 2014.03.26 6:16

    オペラの見方もいろいろあります。貴兄のような見方も面白いですね。古典には普遍的要素が詰まっているということでしょうか。

コメントを書く







コメント内容



Copyright(c) 2012 Striving Senior, All Rights Reserved.